音楽と私

こちらのホームページはピアノ用として使っているので、普段、私の携わっている日本音楽については殆ど触れていないのですが、
前々回の記事に少し書きました。

これを機に少しばかり私の現状を。

ここ最近の、怒涛の忙しさは、
ピアノ、箏、それから長唄を日替わりでこなしていたのが原因。
(長唄は、某音大で何年か前から、長唄三味線の授業の助手をさせて頂いています)

覚えものを必死に浚い、音大で芸術祭のために三味線の糸を延々と替えつつ唄い、(この時期13時間くらい音大で過ごす)、箏の譜面を作り直し、ピアノはリトミックコンサート用の伴奏のアレンジ、イレギュラーで歌の方のオケ作り、など、色んな楽器と楽譜が家に散乱し、
「うーん。カオス、というのはこういう状態をさすのかも知れない」
と、ぼんやりした頭でぼんやりと思っていた毎日。

そして
音楽を続ける為に一番必要なもの。それは、確実に「体力」。
そしてそれに伴う「精神力」
という事を実感。

私は、「運」だけで音楽を続けて来れているように思います。
今の音楽業界の現状は、色々なケースがあるとは思いますが、
「良い音楽をやりたい」
だけでは仕事になり難い様に思います。

「どの様な方法で、音楽をお金にするか」
これを一番に考えて、試行錯誤もありつつ実践している方々のなんと多い事か。
そして、私は実は、この部分がとても弱いのです。
このような事をきちんと考えている人の方が、実は、音楽を心から愛している人かも知れません。
頭の下がる思いです。

なので、私は「運」だけでここまでやって来られた、というのはやはり事実です。

10年音楽から離れた生活を送って来た私が音楽をやり直し始めた時、(箏からやり直し始めた)まさか今のような状況になるとは思っていなかった。
家で楽しく趣味で箏を弾いて、たまに楽しく社中の演奏会…という未来しか思い描いていませんでした。
長唄などは、やり直し始めた何年か後に、新たに携わり、まさか今のような状況になっていようとは。
「何だかもう、全て、特に長唄などは中途半端で…辞めた方が、周りの方々の迷惑にならないかも知れない」
と思っている所へ、来年の仕事の話などを頂き
「ああ、やはり頑張ろう」と思い直したり。

兎に角どうなるか分からないけれど、続けてみよう。
自分がどうなりたいかも分からないけれど、一つだけあるのはやはり
「良い音楽をやりたい」
自分の物差しの中の「良い」を信じて。

一通り怒涛の予定をこなし、
帰宅後泥のように眠り、夜中起きた時、一番初めにした事は、
ピアノ曲の作曲でした。

私も、まあまあ、音楽を愛しているのかも知れません。
大好きな萩の花。

Ryouko Aomasa/蒼政涼子 Piano Home page

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