凌霄花(ノウゼンカズラ)

凌霄花(ノウゼンカズラ)が好きだ。

凌霄花(ノウゼンカズラ)
凌:しのぐ。
霄:空。
花(カズラと読む。ツル状の植物なのだ)

「空を凌ぐ花」
まずこの花に、凌霄花、という名前を付けた誰かに、私は激しく嫉妬する。
こんなにも、その通りだ、と心揺れる、奇跡のような名前。


夏の花であり、生命力が溢れ落ちんばかりに、オレンジ色の花を咲かせる。
濃い緑の蔓(つる)と葉と共に、強烈に夏の空を突き抜ける。
花の色はきっと、太陽に染まって、そんな色になったのだろう。

全身で、生きている、と叫んでいる。
私にとって、そのような花なのだ。

精一杯伸ばした蔓の先には、きっと、夏が捕らえられている。

秋の少し悲しい風の中、凌霄花を心に咲かせて、自分を奮い立たせている。

Ryouko Aomasa/蒼政涼子 Piano Home page

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