蒼政涼子

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「BLUE SUMMER」ボーナストラック

ベルギーoff_record labelのアランさんからメッセージが来た。いそいそと、google翻訳にかける。概要は、〜僕はこの7日間、家で酒を飲みゴロゴロ。こんな自分だが、涼子に嫌われない事を祈ってる。ところで、今年夏にリリースした、涼子のシングル、BLUE SUMMERをbandcampでもリリースしました。ボーナストラックもつけたよ。〜まず私は、「bandcamp」なるものの存在を知らなかった。どうやら海外の音楽配信アプリらしい。そして今春より日本語対応にもなったそうだ。デジタルリリースの媒体を増やして頂いたのだ。ありがたい。この「BLUE SUMMER」、タイトル通り今年の夏に作ったもので、私のピアノに、アランさんが音を乗せ、ピエールさんがMIXマスタリングして下さったもの。今年の夏は、色んな事があった。夏はいつの間にか去ってしまっていたのだな…で、ボーナストラックとは何ぞや?全く知らないぞ。寝耳に水。原曲、ボーナストラック共フル尺で試聴出来るので、ボーナストラックを聴いてみた。「……!!」「前衛的」立位体前屈新記録的ボーナストラック…私は、正直…大好き。元々、この曲を作った時のテンションは、音楽を作るというより、夏の私の色々を淡々とピアノにぶつけた感じだった。メロディも、あるような、無いような。それが立位体前屈新記録となって還って来た…お帰りなさいませ。アランさんが作ってくれたのかな。その旨、メッセージで聞いてみたが、お返事は、まだない。(追記:アランさんからお返事が来て「そう!僕が作ったよ!hahahaha!!」との事)ボーナストラックへのリンクを貼りたかったのですが、どうやら無理な様子。原曲(track1)試聴から、下にスクロールすると、ボーナストラック(track2)01:52 を聴くことが出来ます。皆様も宜しければ、「前衛的」立位体前屈新記録的な気分を味わって下さいませ。

音楽と私

こちらのホームページはピアノ用として使っているので、普段、私の携わっている日本音楽については殆ど触れていないのですが、前々回の記事に少し書きました。これを機に少しばかり私の現状を。ここ最近の、怒涛の忙しさは、ピアノ、箏、それから長唄を日替わりでこなしていたのが原因。(長唄は、某音大で何年か前から、長唄三味線の授業の助手をさせて頂いています)覚えものを必死に浚い、音大で芸術祭のために三味線の糸を延々と替えつつ唄い、(この時期13時間くらい音大で過ごす)、箏の譜面を作り直し、ピアノはリトミックコンサート用の伴奏のアレンジ、イレギュラーで歌の方のオケ作り、など、色んな楽器と楽譜が家に散乱し、「うーん。カオス、というのはこういう状態をさすのかも知れない」と、ぼんやりした頭でぼんやりと思っていた毎日。そして音楽を続ける為に一番必要なもの。それは、確実に「体力」。そしてそれに伴う「精神力」という事を実感。私は、「運」だけで音楽を続けて来れているように思います。今の音楽業界の現状は、色々なケースがあるとは思いますが、「良い音楽をやりたい」だけでは仕事になり難い様に思います。「どの様な方法で、音楽をお金にするか」これを一番に考えて、試行錯誤もありつつ実践している方々のなんと多い事か。そして、私は実は、この部分がとても弱いのです。このような事をきちんと考えている人の方が、実は、音楽を心から愛している人かも知れません。頭の下がる思いです。なので、私は「運」だけでここまでやって来られた、というのはやはり事実です。10年音楽から離れた生活を送って来た私が音楽をやり直し始めた時、(箏からやり直し始めた)まさか今のような状況になるとは思っていなかった。家で楽しく趣味で箏を弾いて、たまに楽しく社中の演奏会…という未来しか思い描いていませんでした。長唄などは、やり直し始めた何年か後に、新たに携わり、まさか今のような状況になっていようとは。「何だかもう、全て、特に長唄などは中途半端で…辞めた方が、周りの方々の迷惑にならないかも知れない」と思っている所へ、来年の仕事の話などを頂き「ああ、やはり頑張ろう」と思い直したり。兎に角どうなるか分からないけれど、続けてみよう。自分がどうなりたいかも分からないけれど、一つだけあるのはやはり「良い音楽をやりたい」自分の物差しの中の「良い」を信じて。一通り怒涛の予定をこなし、帰宅後泥のように眠り、夜中起きた時、一番初めにした事は、ピアノ曲の作曲でした。私も、まあまあ、音楽を愛しているのかも知れません。

幸せ

ここ何日かバタバタとしていて、慢性的な睡眠不足。バスや電車での意識の落ち方が危険。2、3駅乗り過ごしたり、とうとうこの前は終点の駅で駅員さんに起こされる始末。なのでこの記事は、今、帰路の電車の中で居眠り防止の為に綴っております。先日、朝から家を出で、19時帰宅。「やった!今日こそ、まとまった睡眠が、取れる」次の日は、5時半起きだが、なんて事はない。早く寝てしまえばよいのだ。諸々家の中で用事を済ませ、気付くと22時。「よーしお風呂入って寝るぞ。健康的生活」もう眠くて、手足が痺れている。…とそこで、一通のLINEに気付く。去年童謡Liveで伴奏させて頂いた方からだった。ミュージカル女優で、歌の活動もしている、とても若い、かなり年下の素敵な女性。『涼子さん、私の歌を聴いて頂ける機会があり、どうしても涼子さんの伴奏で歌いたいのです。以前のLiveでのピアノ伴奏の録音、お持ちですか?私、誤って消してしまったようで、すみません』要約するとこんな感じ。以前の伴奏の録音、といっても、参考程度のラフなものだったので、私は故意にとっくの昔に消してしまっていた。その旨お返事する。『すみません、消しちゃいました、(というかよく考えたら、その録音は本番には使えなかろう。ラフ過ぎる。あと、私の持論だが、生のLive用と、あくまで既存の音源に歌をのせるカラオケ用では、構成は同じものがベストだとは限らない)いつまでに、何曲必要なのですか?』『明日までにとりあえず一曲必要です。曲は、〇〇か〇〇にしようと思っています』明日…『今回はyoutubeのカラオケでも良いかなと思ってます。次からは、頂いた音源きちんと保存しておきます』お役に立てず申し訳ないです、いえ、こちらこそすみません、お休みなさい、的なやりとりをして、LINEを終えた。明日か。せめて明々後日だったらな。youtubeのカラオケって、良いのあるかなあ。彼女のキーは、全体的に高い方だけど、youtubeのカラオケって、キーは変えられるのかな?それからテンポは?あと、彼女の声には、余計なモノを極力削いだ伴奏が良く合うように思うから、私はLiveの時、その様に作ってみたりしたんだけど、youtubeのカラオケにそんな雰囲気のオケってあるのか…?歌を聴いて頂ける機会が出来た、との事。誰にどんなシチュエーションで聴いて頂けるのか。その部分は聞かなかったけれど、これが彼女にとっての、この先の女優業や歌の活動の、チャンスになり得るものであったとしたら?しかもその後にある「どうしても涼子さんの伴奏で歌いたいのです」………「あーーもう!!!寝れない!ていうか此処で寝たら私は馬鹿だ!!」行き先を、お風呂場からピアノ部屋へ変更。1時間半ほどの格闘の末、音源完成。彼女に送る。とても喜んでくれた。『本当にありがとうございます。お礼は必ず!』との事。そうだな。あなたが一番素敵に歌ってくれたら、それが一番嬉しい…と心の中で思いつつ『珈琲おごり♪お願いします』とお返事をした。そして気絶するように眠り、5時半に無理矢理起き、電車に乗り、そしてまた、駅の終点で駅員さんに起こされた私であった。今これを記しながら、眠くはあるけれど、何となく幸せな気持ちでもある。こういう幸せは、とても好きだ。

大学院箏(こと)講座

箏(こと)に長く携わって来た私。携わって来た期間と、入れ込み度合いから考察すると、実は、今の所ピアノより長いのかな。今年6月から定期的に、東京の平井にある、「東北大学国際会計政策大学院」にて、箏の講座を担当させて頂いております。此処は、海外からの留学生専門の大学院です。どのように、日本の伝統文化である箏を楽しんで頂くか。至らぬ私ではありますが、真剣に取り組んでおります。「日本で経済を学ぶ若い留学生の方々に、日本の文化を体験して貰い、楽しんで貰いたい。」この様な素敵な志と、熱意に溢れた同大学院の講師、阿部孝先生の全面的なご協力のもと、授業を進めさせて頂いております。阿部先生の存在が無ければ、この大学院での箏の授業自体が、存在して居なかったでありましょう。そして、阿部孝先生をご紹介下さったのは、ピアニストの小林由希乃さんです。彼女とはピアノを通してのお付き合いなのですが、今年の始め頃、阿部先生から 「誰か知り合いで、お箏弾ける人、居ない?」と相談を受けた由希乃さん。「確か涼子さん…お箏弾いてる、と言ってた!」と、私を思い出して下さった。そして今回の経緯に至るわけです。「ピアノ繋がりのお箏」という何とも不思議なレアケース。由希乃さんには、授業内で、日本の歌を担当して頂いております。由希乃先生のピアノ伴奏付き、というゴージャスな歌のコーナーであります。

音で知る

約2年前。もしこの先、自分が沢山曲を作って、その中の曲をオーケストラにしたいと思うような時が万が一あれば、絶対この人にお願いしたい。と思っていた。2年前というと、自分で曲を作り始めた当初で、クオリティは別として、取り敢えず自分1人で最後まで完成させた曲など片手で足りる程だった。そしてオーケストラアレンジの勉強?そんなの思い付きもしなかった。そういうレベル。そして時は過ぎ、今回、来年春計画している、あるイベント用の音楽を作る事になった。「メインテーマ的な曲を作ってみるか」と思い立ち、ピアノ曲として作っているうちに、「これは…オーケストラアレンジが欲しい」という欲が湧いてきた。2年前に心に決めたその人の事は、その人の作る「音」しか知らなかった。ネットのサイトに上がっている楽曲が全て。男かも、女かも、分からなかった。逆に、私には音だけで十分だった。なので、思い切って連絡を取り、オーケストラアレンジを依頼した。快く受けて下さった。メールでの言葉のやり取りの中で、非常に知的で品のある方だと再認識した。事前に送らせて頂いていた、私の探り探り弾いたピアノ音源だけでは、アレンジの材料として不足しているので、四苦八苦しつつ、しかし楽みつつ、オーケストラアレンジ用の楽譜を作り、デモ音源と共にその方に送った。幾つかの要点を文章にして、その中の楽器編成などのリクエストについて、「ここの部分は、オーボエ的な音色のイメージです」とお伝えした。夜にお返事が来た。「私もこのシーンにてオーボエを思い浮かべておりました。蒼政さんとイメージがだいぶ近いようですね。」私は、音楽の喜びを、また一つ得たのである。